2019年 08月 07日
笑顔の裏側
中村美智子
享年80歳
朝を迎えたときには
もう
すでに
亡くなっていました。
前日まで普通に暮らし
大好きなスイカを沢山食べていたので
まさに青天の霹靂。
しかし
そこで静かに眠る
みっちゃんの
穏やかな顔
今にも目を明けて
「あれ、あんた・・・そいがけ」と言いそうなほどに
静かな寝顔に
この突然の死は
致し方のない運命と
頭では理解できるものの
全身の脱力感のなか
あまりのあっけない逝き方に
感心するしか術はありませんでした。
看取りの時間は
残された者に与えられた
贅沢な時間なのだと
はじめて
思い知ったような気がします。
みっちゃんとの出会いは
かれこれ10年前
その時すでに
末期がんで
「看取りをしてほしい!」という
家族の願いに
応えるために
受け入れたことを覚えています。
したがって
すでにその時が
看取りのスタートだったのかもしれません。
しかし
出会ってから
数か月
そして
一年
二年経っても
まったく
弱る気配がなく
とても元気で
あるとき
娘さんに
「みっちゃんの癌はどうなったの?}って聞いたら
「消えたがやぜ~笑笑」って
(#^.^#)
娘同様
みっちゃんも
いつも明るい笑顔で
何をみても
何があっても
「あれ、おかしや~」って
笑って
おしまい。
まるで
ドリフターズの笑い声みたいな感じ
(#^.^#)
笑いで免疫力が上がり
癌を消滅させたという話は
聞いたことがあるけど
実際を
その張本人が
そばにいることに感激しました。
みっちゃんの笑顔は
癌を
ふっとばす力があったんだよね。
そんなみっちゃんだから
家族に恵まれ
さぞや幸せな人生を送ってきたものと
勝手に
思い込んでたのですが、
数年前の
母の日
娘から
みっちゃんが
何度も流産し
また29歳で大切な長男を亡くしていることを知り、
我が子を何人も
見送る親の苦労は計り知れず
みっちゃんの笑顔の
裏側には
沢山の苦労があったことを
初めて知りました、
昔
送迎のとき
私が悩み事を口にし
ため息をついたとき
「人生良い事ばっかりなわけないちゃ!」って
ケラケラ
笑ってくれたことがあって
ありきたりの言葉なんだけど
みっちゃんの人生から
絞り出された言葉
みっちゃんから発したものだからこそ
そのとき
ものすごく
腑に落ちたんだろうね。
いまでも
私の記憶の引き出しにあり
私を励ましてくれています。
今回の突然のことについても
娘さんは
「こっで、良かったが!
お母さんは癌で痛みで苦しんで死んでほしくない!」って思ってたから
本当に
これで良かったって
おもっとるが。
阪井さん、ありがとう!
みっちゃんと同じように
笑いながら言ってくれたことに
感謝しかありません。
本当に
本当に
ありがとうございます